世界大百科事典(旧版)内のおた福餅の言及
【大福餅】より
…これを平たくしたのが大福餅である。《宝暦現来集》(1831)は,江戸小石川のある寡婦が1771年(明和8)冬に売り始めた〈おた福餅〉の後身とするが,とにかく寛政年間(1789‐1801)にいたって流行し,江戸の町には毎夜〈籠の内へ火鉢を入れ,焼き鍋(なべ)をかけ,その上に餅をならべ〉(《寛政紀聞》)た大福餅売の姿が見られたものであった。《嬉遊笑覧》などによればあんは砂糖を用いるようになったとするが,明治・大正期にはまだ塩あんのものも行われていた。…
※「おた福餅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」