世界大百科事典(旧版)内のおひねりの言及
【賽銭】より
…金や銀,とくに洗米が多かった。しかも,〈おひねり〉といって紙に洗米を包んで奉るのが古式だったが,時代が下るにつれて米より銭貨がふえ,また散米(さんまい),散銭と呼ばれるようにはだかのまま神仏の前に投げられるようになった。神仏へ参詣するとき賽銭を奉る風習は,庶民社会に貨幣経済が浸透した時代に起こった。…
【散米】より
…神や仏に参ったとき供える米,または祓(はらい)や清めの目的でまき散らす米。サンゴ(散供),オサゴ(御散供),ウチマキ(打撒)などといい,白紙に米を包んで一方をひねったものをオヒネリともいうから,もとは神への供え物である米を意味したが,米の霊力によって悪魔や悪霊を祓うためにまき散らすこととなった。たとえば,《延喜式》記載の大殿祭(おおとのほがい)の祝詞の注に,出産にあたって産屋に米をまき散らし,米の霊力によって産屋を清めたことがみえている。…
※「おひねり」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」