世界大百科事典(旧版)内のおふし粉の言及
【カステラ】より
…そのころの製法は,小麦粉,砂糖,鶏卵を主材料とする点はいまと同じであるが,《合類日用料理指南抄》(1689),《和漢三才図会》(1712),《御前菓子秘伝抄》(1718)など,いずれも上記の材料をこね合わせるだけで焼くとしており,これではやわらかい海綿状に膨化していたかどうか疑問である。《料理塩梅集》(推定1668‐83)だけは〈おふし粉〉を入れるとしてあり,これは実体不明ながらふくらし粉のような膨化剤であったかもしれない。現在では鶏卵を泡立てることで膨化させているが,これに近い手法は《鼎左秘録》(1852)に至って,小麦粉,砂糖,鶏卵の〈三品鉢にてよくよくすりまぜ〉というのに見られる。…
※「おふし粉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」