世界大百科事典(旧版)内のオモキの言及
【和船】より
…この対策としては,刳舟を,その船体正中線(船首尾方向の中心線)に沿って縦断し,その間に刳舟と同じ厚さの板を,衣服の襠(まち)のように挿入して船の幅を広げることが考えられる。既述のように,日本海側の刳舟の出土例が非常に少ないため,古代の単材または複材刳舟にこの手法を用いている実例はまだ確認されてはいないが,日本海側各地の小型漁船などに今も伝えられて〈オモキ造り〉と呼ばれている,上述のような船幅拡大法の存在が,この推論の根拠である。〈オモキ〉とは,挿入された厚板材(これを〈チョウ〉または〈チギリ〉と呼んでいる)によって左右両玄に分けられた刳舟部のことである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」