おやまけ

世界大百科事典(旧版)内のおやまけの言及

【悪口】より

…この語は建長年間の二つの史料に〈母開に及びて放言〉〈母開に懸りて放言〉などと表現されており,一つの事件では過料2貫文の対象となり,他の事件では被害者は許しがたい悪口であると称している。〈開〉は女性のセックスを意味する〈つび〉の訓があり,この語が母親の性にかかわる罵言であったことは明らかであるが,平安時代以来のもっともはげしい悪口〈おやまけ(母婚け)〉などの関連からみて,元来は母子相姦を意味したのではないかと考えられる。もしそうだとすればそれは国津罪(くにつつみ)以来の日本の代表的な性的タブーの一つであるばかりでなく,古くからアジア全域にひろがっていた悪罵であったといえよう。…

※「おやまけ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」