世界大百科事典(旧版)内のカニシュの言及
【アッシリア】より
…主要都市としては,アッシュールのほかにニネベ,ウルビルム(後のアルベラ)があった。アッシリアには大理石などの石材のほかは資源が乏しく,早くから遠距離貿易が発達したが,前19世紀には小アジアにアッシリア人の商業植民地カニシュやハットゥサが建設され,母市アッシュールとゆるやかに結びついて活発な交易活動を行っていたことが,3代にわたる植民地商人の記録によって明らかになった。アッシリアに初めて大きな政治的統一をもたらし,北方の一強国を建設したのが,同世紀末に現れたアムル人出身のシャムシアダド1世(在位,前1813‐前1781)で,マリを征して北メソポタミアのほぼ全域を支配した。…
【キュルテペ】より
…48年以来,トルコの考古学者による発掘が続けられている。アッシリア語でカニシュ,ヒッタイト語でネサと呼ばれた都城の遺跡で,前19~前18世紀ころ,ここにアッシリアの商業植民市が置かれ,アッシリア語で書かれた経済文書が多量に出土している。〈カッパドキア文書〉と総称されるこれらの文書によって,ヒッタイト王国の成立にやや先立つころ,この方面に,銅を求めるアッシリア商人の活動があったことが知られる。…
※「カニシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」