カネリ(読み)かねり

世界大百科事典(旧版)内のカネリの言及

【行商】より

…古来,行商人は婦人が多く,古典にも販女(ひさぎめ),販婦(ひさぎめ)の名で記された。徳島県海部郡阿部村(現,由岐町)の婦人行商はイタダキ(頭上運搬にもとづく呼称)の名で知られ,カネリ(山口・島根両県),ササゲ,ボテフリ,カタギ,ザルなど,運搬法が行商人の呼称となっている点が注目される。行商の古態をさぐる指標となる事柄は,取引の時期と訪ねる相手方が,ほぼ固定しているか否かにある。…

【能地】より

…また彼らは,他の多くの漂泊民がそうであるように,平家の落人(おちうど)伝説(平家伝説)を語りつぎ,みずからをその末裔(まつえい)と考えてきた。彼らの妻はハンボウと呼ぶ桶に魚を入れて,これを頭の上にのせて売り歩き,島根や山口県ではカネリ,ノージ,広島や岡山県ではカベリと呼んだ。なお,瀬戸内海を生活の場としていた船上生活漂泊漁民としては,ほかに広島県の吉和,豊島,箱崎や二窓の漁民が知られている。…

※「カネリ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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