世界大百科事典(旧版)内のカラトーゾフ,M.K.の言及
【ソビエト映画】より
…こうして映画芸術家に課された自己批判によって新しい前進が始まり,戦争の傷跡の克服を描いたプイリエフI.A.Pyr’ev(1901‐68)監督の色彩音楽映画《シベリア物語》(1947),ゲラーシモフS.Gerasimov監督の《若き親衛隊》(1948)などがつくられた。
[〈雪どけ〉以後]
1953年のスターリンの死後における映画界の〈雪どけ〉現象は,チュフライG.N.Chukhrai(1921‐ )監督《女狙撃兵マリュートカ》(1956),《誓いの休暇》(1959),カラトーゾフM.K.Kalatozov(1903‐73)監督《戦争と貞操》(1957),《送られなかった手紙》(1960)などに代表され,主題と形式の分裂や図式化が指摘されたりもしたが,国際的に高く評価された。文芸映画の隆盛も顕著な傾向で,ボンダルチュクS.G.Bondarchuk(1920‐94)監督の四部作《戦争と平和》(1966‐67),ザルヒA.G.Zarkhi(1908‐ )監督《アンナ・カレーニナ》(1968),プイリエフ監督《カラマーゾフの兄弟》(1969),そのほかロシア文学の古典的名作が映画化され,コージンツェフG.M.Kozintsev(1905‐73)監督《ハムレット》(1964),《リア王》(1972)などシェークスピアの古典を〈忠実に〉映画化した作品もある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」