カレーズ(読み)かれーず

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カレーズ」の意味・わかりやすい解説

カレーズ
かれーず

カナート

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のカレーズの言及

【アフガニスタン】より

…乾燥地帯であるから人工灌漑が必要で,主として河川の水を引いて用いる。一部の地方ではカレーズ(地下水を人工地下水路で導く設備。カナートとも呼ばれる)が設けられている。…

【井戸】より

… 集水トンネルの代表は古代ペルシア人が考えだしたイランのカナートである。カナートは西アジアのほか,北アフリカ,中央アジア,イベリア半島,メキシコ,チリなどの乾燥地域で広くみられ,リビア砂漠ではフォガラ,アフガニスタンではカレーズ,中国では坎児井と呼ばれている。これは山麓部で地下水を掘り当てた母井戸の水を,勾配をつけたトンネルで集落や灌漑地まで自然流下で引いてくるものである。…

【カナート】より

…おもにイランなど乾燥地域にみられる暗渠方式の水利施設。カレーズkarēzともいう。カナートは山麓部や谷頭部(谷の最上流部)におけるよどんでいない良質の水を水源とする。…

【灌漑】より

…一方,灌漑農業はティグリス・ユーフラテス川やナイル川の流域でとくに発達した集約農法であり,冬作物(小麦,大麦,豆類,アマなど)を中心とする農業生産力は播種量の数十倍に達した。またイランでは,蒸発を防ぐために地下の暗渠(カナート,カレーズ)によって水を導く乾燥地域に特有な引水法が考案され,テヘラン周辺やイスファハーンなどの高原地帯では現在でもこの方法が用いられている。河川灌漑では耕地まで水を引く運河(ハリージュ,ナフル)や水路(トルア)の開削が不可欠であった。…

※「カレーズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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