世界大百科事典(旧版)内のガッザニガ,M.S.の言及
【左右優位】より
…このことから,左脳は優れた言語機能をもっているが,右脳の言語機能は劣ったものがあることが推定された。この説はスペリーRoger Wolcott Sperry(1913‐94)やガッザニガM.S.Gazzanigaによる分離脳の研究で実証された。したがって,左脳は〈言語脳〉あるいは〈言語についての利き脳〉といってもよいかもしれない。…
【脳】より
… 左右の大脳半球をつなぐ脳梁を重症の癲癇の治療や松果体腫瘍の切除のために外科手術によって切断された患者では,左右の大脳半球の働きを別々に調べることができる。スペリーR.W.SperryやガッザニガM.S.Gazzanigaのこうした研究(1970)によって,優位脳が言語による分析的な思考法に従って事を運ぶのに対して,劣位脳は直接知覚的な総合的な過程に訴えて迅速に事を処する能力があることがわかってきた。優位半球が解析的であるのに対して劣位半球は大局的であり,優位半球が技術的であるのに対して劣位半球は芸術的ともいえるような,互いに異なり,互いに補い合う働きをもつものと思われる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」