ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ガベル」の意味・わかりやすい解説
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…すでに古代ギリシア(トロイア,トラキアなど)で行われており,共和政下のローマでは塩専売制がとられていた。中・近世ではフランスのガベルgabelleが有名である。はじめは領主や国王が自己の領地で領主権にもとづいて徴収していたが,14世紀半ばに主として戦費調達の必要から王権にもとづく徴収が開始され,ルイ14世の塩税王令(1680)によって制度的確立をみた。…
…王家親族諸侯は内紛状態にあり,とりわけフランドル,ネーデルラント方面に家勢を伸張したブルゴーニュ公家は,王国を離脱しようというほどの勢いである。 公私未分の王家財政から戦争会計を切り離し,塩の専売益金(ガベル)など課税の方式をくふうし,職にあぶれた傭兵を王軍に編成するなど,見方によってはその場しのぎの方策を必死に探ったジャン2世や賢王シャルル5世の顧問官たちが,この混乱の世紀に王政の基盤を構築した。シャルル5世の登用した官僚集団は,その後数世代にわたる王家官僚の家系集団をつくったのである。…
※「ガベル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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