世界大百科事典(旧版)内のガーデン,A.の言及
【コールタール】より
…昔は木材の防腐剤などの用途しかなかったが,コールタールの成分に関する化学的研究が進むにつれ,その工業的な利用の道がしだいに開かれ,19世紀から20世紀前半にかけては,コールタールを中心とする石炭化学は有機合成化学工業の花形として不動の地位を占めていた。 コールタールの化学成分の研究を回顧すれば,1819年にA.ガーデンがナフタレンを発見,また45年にA.W.vonホフマンがベンゼンの分離に成功したのをはじめとして,56年にはW.H.パーキンがコールタールから初めてふじ色の染料モーブ(アニリン紫)の合成に成功した。これらに続いて19世紀後半からは合成染料,医薬品工業が発展し,コールタールはその基礎原料として不可欠の重要な資源となったのである。…
※「ガーデン,A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」