世界大百科事典(旧版)内のキチン輪の言及
【気囊】より
…【森岡 弘之】 昆虫にも気囊と呼ばれるものがある。これは気管の主幹が拡大したものであるが,気管の内壁にみられるような細いキチン輪taenidiumが巡らされていないために拡張・収縮が自在である。飛翔(ひしよう)の安定性(たぶん浮力として),体温調節(胸部にある飛翔筋の運動持続にともなって体温が上昇するので,その筋肉をとり囲むように両側に気囊がある)に役だっているほか,幼虫脱皮後,内部構造が発達するにつれて膨張できない堅固な表皮に代わって気囊が収縮する役目もある。…
※「キチン輪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」