キューバ映画(読み)きゅーばえいが

世界大百科事典(旧版)内のキューバ映画の言及

【ラテン・アメリカ映画】より

…しかしそれは本国での評価や人気をしのぐものであったといわれ,事実,名声のみで映画は当たらず,60年代末からは《Mafia血の掟》(1973)のような商業主義的なアクション映画に転向せざるを得ず,作家のボルヘスのより親密な協力を得て新しい映画(〈ゲリラ映画〉〈解放映画〉)をめざした若い世代,すなわち1936年生れのソラナス・フェルナンド(《マルティン・フィエロの息子たち》1974)やフランスに亡命した39年生れのユーゴ・サンチャゴ(《はみだした男》1973)らにとって代わられることになった。
[その他の国々]
 キューバ映画はキューバ革命後,カストロ政権下でキューバ映画芸術産業研究所(ICAIC)が1959年に設立され,サンチャゴ・アルバレス(《ハノイ》1962),マヌエル・オクタビオ・ゴメス(《戦闘の歴史》1962),ウンベルト・ソラス(《マヌエラ》1966)らによる〈革命映画〉〈記録映画〉が推し進められ,注目されている。そのほか,ボリビアのホルヘ・サンヒネス(《ウカマウ》1966,《第一の敵》1973),チリのエルビオ・ソト(《血ぬられた祖国》1969,《サンチャゴに雨が降る》1975),ペルーのアルマンド・ロブレス・ゴドイ(《みどりの壁》1969,《砂のミラージュ》1975)らがいるが,サンヒネス,ソトは,創作活動を続けるためには70年代に国外に亡命せざるを得なかった。…

※「キューバ映画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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