世界大百科事典(旧版)内のキリスト教図像の言及
【イコン】より
…〈イコン〉の名称は,古代にはエイコーン,中世以来イコンと発音されるギリシア語に由来し,〈肖像〉〈似姿〉〈心に思う像〉などがもとの意味である。この語が初期キリスト教時代の聖像を語る際にもしばしば用いられたところから,広義においてキリスト教図像全般を意味するようになった。しかし一般には,狭義の,すなわちはじめに述べた板絵形式の聖画像を指す。…
【図像学】より
…西洋近世には象徴・寓意像(アレゴリー)の集成がこの名で呼ばれた(C.リーパ《イコノロジア》1593)。近世における,カタコンベ壁画など初期キリスト教美術の発見を機として,キリスト教図像の収集・解釈の努力が始まり,やがて反宗教改革期にはイエズス会修道士らもこれに加わった。啓蒙主義の時代には一時退潮したが,ロマン主義の台頭とともに復興し,キリスト教図像の編纂,研究は現代に至るまで,西欧の図像学研究の主流を成してきた。…
※「キリスト教図像」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」