世界大百科事典(旧版)内のクプラの言及
【三半規管】より
…また半規管の一部はふくらんでいて,そこは膨大部と呼ばれている。膨大部には平衡をつかさどる感覚細胞が集まり,その繊毛は長くのびてクプラcupulaと呼ばれ,半規管の中にある内リンパの動きを敏感に感じとって,その情報は前庭神経を通じて脳に伝えられる。三半規管は円口類を除く(メクラウナギでは1個,ヤツメウナギでは2個しか半規管がない)すべての脊椎動物に存在し,ヒトでは胎生7~8週でほぼ原型が完成する。…
【側線器官】より
…円口類,魚類および一部の両生類の頭部や体側の皮膚に並ぶ機械刺激受容器の総称で,主として水流や水圧の変化を感じる。一つ一つの受容器は感丘neuromastと呼ばれ,タマネギ状のきわめて小さい器官で,表面に突出するゼラチン質のクプラcupulaという薄膜をそなえる。このような構造は高等動物の内耳の聴器や平衡器にもみられる。…
【耳】より
…聴覚
【平衡感覚のしくみ】
平衡感覚は内耳の三半規管および耳石器によって感受される。三半規管の膨大部には感覚細胞である有毛細胞があり,この上にクプラcupulaをのせている。三半規管は頭のあらゆる方向の回転をとらえるが,根本的には半規管内の内リンパの動きがクプラを動かし,有毛細胞の毛がこれを感じるわけで,半規管は回転加速度の受容器といわれている。…
※「クプラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」