世界大百科事典(旧版)内のグレーブス,M.の言及
【アメリカ美術】より
…第2次大戦後は未曾有の好況を反映して多くの実験的な近代建築が生まれ,ヨーロッパから移住したW.グロピウス,サーリネン(子),L.ミース・ファン・デル・ローエ,L.I.カーン,R.ノイトラをはじめ,P.C.ジョンソン,ミノル・ヤマサキ,ペイIeoh Ming Pei(1917‐ )などの活動が目立った。70年代以降は社会構造の複雑化によって建築概念も多様化し,グレーブスMichael Graves(1934‐ )らに代表される,さまざまの歴史的様式をとりこんだ〈ポスト・モダニズムPost‐modernism〉の潮流も生まれた。
[工芸,デザイン]
アメリカの工芸は初期植民地時代から日常の家具を中心として多様に展開し,テキスタイル,ガラス,銀細工なども移民集団によってそれぞれの特色をもったものが生産された。…
【近代建築】より
…むしろ新しい課題として登場したのが,歴史的建造物の保存再生計画であり,74年の石油危機以降,ボローニャの都市計画に見られるような都市規模での歴史的遺産の継承再利用が図られるようになってきた(町並み保存)。これに呼応するかのように,歴史的様式を連想させるモティーフを造形に用いるグレーブスMichael Graves(1934‐ )らが注目されたり,無装飾の新古典主義というべき造型を示すロッシAldo Rossi(1931‐ )が現れたりして,1920年代に成立した国際様式は新たな多様化を迎え始める。70年代から顕著になるこの傾向を,〈近代建築〉はすでに歴史的に完了したとする立場から,〈ポスト・モダニズムPost‐modernism〉と呼んでいる。…
【ジャポニスム】より
…狩野派様式をふまえた〈フェノロサ・ダウ方式〉の絵画教育は1930年代まで各地で実施され,広範な影響を及ぼした。後者は1920年代から注目された禅によって始まり,シアトルを拠点とするトービー,グレーブスMorris Graves(1910‐ )などの絵画を生んだ。神秘感を帯びた彼ら〈北西派〉の作品は,東部の絵画とは異なった象徴的絵画として評価される。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」