世界大百科事典(旧版)内のグンテルの言及
【ジークフリート】より
… 《ニーベルンゲンの歌》では,ジークフリートはあるときニーベルンゲン族を倒して莫大な宝の所有者となり,宝番のアルプリヒからは〈隠れ蓑〉を奪ったこと,さらに彼がかつて竜を退治した際にその返り血を浴びて全身が角質となり,不死身となったことなどが語られる。実は彼の背中には一枚の木の葉のために血を浴びなかった所があり,そこが弱点となって後にブルグント王グンテルGuntherの重臣ハーゲンHagenに刺し殺されることになる。隠れ蓑はグンテルのブリュンヒルト求婚の際に役に立ち,ニーベルンゲン族の宝は争いのもととなる。…
【ニーベルンゲンの歌】より
…後半はクリームヒルトKriemhild(クードルーン)の復讐が主題で,その素材は12世紀中葉にドナウ川流域で書かれたといわれるブルグント族滅亡の叙事詩である。 ネーデルラントの王子ジークフリートは,ブルグント王グンテルGuntherのブリュンヒルトBrynhild(ブリュンヒルデ,ブルンヒルデ)との結婚を〈隠れ蓑〉の力を用いて助け,代りにその妹クリームヒルトとの結婚を許される。この2人の妃たちが夫の地位の上下を言い争った際に,ブリュンヒルトはクリームヒルトから結婚のトリックを知らされ,その恥辱ゆえにジークフリート殺害を企て,グンテル王の重臣ハーゲンHagenがジークフリートを殺す。…
※「グンテル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」