世界大百科事典(旧版)内のコストゥンブリスモの言及
【ラテン・アメリカ文学】より
… 独立時代に入っても,イスパノ・アメリカは政治的独立を達成したものの,文化的・精神的自立からはほど遠く,文学の面でもいぜんとして新古典主義やロマン主義の影響を受けた作品が支配的であった。しかし注目すべき傾向として,ラテン・アメリカの風土に根ざした風俗主義(コストゥンブリスモ)の小説や詩がようやく生まれはじめた。ホセ・ホアキン・フェルナンデス・デ・リサルディの《疥癬(かいせん)かき鸚鵡(おうむ)》(1816‐31),ドミンゴ・ファウスチノ・サルミエントの《ファクンド――文明か野蛮か》(1845),ホセ・エルナンデスの《マルティン・フィエロ》(1872)などがそうした作品である。…
※「コストゥンブリスモ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」