コストマーロフ,N.I.(読み)こすとまーろふ

世界大百科事典(旧版)内のコストマーロフ,N.I.の言及

【ウクライナ】より

…農奴出身の詩人T.G.シェフチェンコ(1814‐61)はその力ある詩と生涯により,ウクライナ民族を代表する詩人となった。1846年キエフで結成された政治結社キリル・メトディウス団にはシェフチェンコのほか,歴史家で作家のパンテレイモン・クリシ(1819‐97),歴史家で作家のN.I.コストマーロフ(1817‐85)など,19世紀のウクライナを代表する知識人が参加し,スラブ連邦形成,農奴制廃止などを掲げたが,47年全員逮捕され,とくにシェフチェンコはその詩の反ロシア的な内容を理由に中央アジアへ10年間の流刑となった。19世紀後半,ロシア政府はウクライナ民族に対して激しいロシア化政策をもって臨み,63年にはロシアの内相P.A.バルーエフ(1815‐90)の指令によって,また76年にはエムス法によって,オリジナルと翻訳を問わずウクライナ語出版を全面的に禁止しただけでなく,ウクライナ語による劇,歌謡,講演までも禁止するという弾圧処置を実行した。…

【キリル・メトディウス団】より

…1845年12月から46年1月にかけてキエフで結成された。中心的組織者はM.I.フラク,V.M.ビロゼルスキー,M.I.コストマーロフで,これにP.O.クリシ,詩人のシェフチェンコなどが加わり,46年秋にはその団員は12名を数えた。綱領的文書として《ウクライナ民族創世記》《聖キリル・メトディウス団規約》が残されており,前者は旧約聖書の《創世記》の体裁を踏襲している。…

※「コストマーロフ,N.I.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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