改訂新版 世界大百科事典 「コッホの三原則」の意味・わかりやすい解説
コッホの三原則 (コッホのさんげんそく)
→医学
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…ところで,コッホは,ある細菌が特定の伝染病の原因であることを証明するのに,三つの原則が必要であるとしたといわれる。いわゆる〈コッホの三原則〉である。これは,(1)特定の伝染病になった病体から特定の細菌を必ず発見する,(2)その細菌を分離する,そして(3)分離された細菌を純粋に培養したもので原病が再現できること,の3点で,この三つの原則がみたされれば,病原菌として証明されたとした。…
…彼はこれらの研究によって,伝染病は特定の微生物が体内に侵入することによって発症するという,ヘンレの仮説を立証し,さらに純粋培養など細菌の培養法,標本の固定法や染色法,顕微鏡撮影法などのさまざまな細菌学の手法を創始するとともに,細菌の病原性確認のための条件を確立して,現在の細菌学の基礎をつくった。その条件とは,(1)特定の伝染病になった個体からは,特定の病原微生物が必ず発見され,(2)その病原微生物が分離,同定され,(3)それを純粋に培養したもので原病が再現できるとき,その病原微生物がその病気の原因であることが証明される,とするもので,これは〈コッホの三原則〉といわれる。名声は大いにあがり,彼のもとには内外から俊英が集まり,つぎつぎと病原菌が発見され,研究法が開発された。…
※「コッホの三原則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」