世界大百科事典(旧版)内のコロネーション・チェアの言及
【玉座】より
…また帝政期にはセラ・インペラトリアsella imperatoriaとよぶX字形の折りたたみ式の椅子が皇帝の執務用の椅子として登場した。中世期の西欧の国々にも玉座は伝承されたが,そのなかでロンドンのウェストミンスター・アベーのコロネーション・チェア(戴冠式用玉座)は1300年の作で,全体がゴシック建築のファサードをかたどっており,エドワード2世以来歴代の国王の即位式に使われてきた。また,ベルサイユ宮殿の〈王国の間〉で使用されたルイ14世の謁見用玉座や,19世紀初期ナポレオン1世がフォンテンブロー宮殿〈玉座の間〉に設置したアンピール様式の黄金の玉座などは,ともに権力者の権威をより強く誇示する意識がみられる。…
※「コロネーション・チェア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」