世界大百科事典(旧版)内のコンドン,E.U.の言及
【α崩壊】より
…崩壊の速さは原子核によって異なり非常に広い範囲にわたっているが,崩壊定数λとα線の空気中の飛程Rとの間にはlogeλ=A+B logeR(A,Bは各放射性崩壊系列に固有の定数)という簡単な関係(ガイガー=ヌッタルの法則)がある。α崩壊の理論的説明は,G.ガモフ,E.U.コンドンとR.W.ガーニーによって,残りの核から受けるクーロンポテンシャルのもとでのα粒子の運動を量子力学的に解くことによってなされ(1928),これによればα崩壊は,α粒子がその波動性のためポテンシャル障壁をトンネル効果によって抜け出てくる過程と考えられる。【山崎 敏光】。…
【トンネル効果】より
… トンネル効果の可能性を最初に指摘したのはJ.R.オッペンハイマーであり(1928),水素原子に強い電場をかけたとき,電子がクーロン場の障壁を透過して外部に放出される確率を論じた。同じ年,G.ガモフ,R.W.ガーニーおよびE.U.コンドンは原子核の放射性崩壊の際,α粒子(ヘリウムの原子核)が原子核から放出される過程(α崩壊)をトンネル効果として説明した。固体におけるトンネル効果の最初の実証は,1957年江崎玲於奈によって与えられた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」