世界大百科事典(旧版)内のささ湯の言及
【天然痘】より
…そのほか迷信的な薬方や護符にすがり,食物の禁忌(タブー)が信じられ,たとえば痘瘡患者の周囲を赤色ずくめにするなどし,〈赤絵〉ともいわれる疱瘡絵が流行した。痘瘡の治療として,江戸時代には〈ささ湯〉という,痘瘡の落痂を促進させるため酒を加えた米の白水(しろみず)をかける風習が広がり,これはやがて出費のかさむ祝事となった。痘瘡患者を隔離する風習は大村藩などで行われていたが,明治時代になると,官憲による弾圧的な強制隔離が実施されるようになり,民衆の反感と抵抗をあおり,深刻な社会問題となった。…
※「ささ湯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」