世界大百科事典(旧版)内のサドラー,M.T.の言及
【密度効果】より
…ただし,マルサス自身は,単に資源の増産が人口増加の伸びに追いつかないことだけが人口増の頭打ちを実現しているわけではないことを認めていたようであり,アメリカの高い人口増加率とヨーロッパのほぼ一定の人口増加率を比較しつつ,資源の量のほかに貧困や早婚の戒めなどの道徳律が人口増を抑えていると論じている。それに対してサドラーM.T.Sadler(1780‐1835)は,1830年に,人口が増すにつれ増加率は逆に低下することを初めて明らかにし,人口の増加を抑制する密度依存的要因の存在を示唆した。続いて,ベルギーの数学者フェルフルストP.F.Verhulst(1804‐49)が,人口増加はS字型(シグモイド)曲線を描くことを示して定式化し,1845年にそれをロジスティック曲線と名づけた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」