世界大百科事典(旧版)内のサンスクリット化の言及
【カースト】より
…ランクを上昇させようとするカーストが一般的に試みる方法は,全構成員が一丸となって浄性が高いとみなされる慣行(たとえば菜食,禁酒,寡婦再婚禁止)を採用することである。社会学者シュリーニバスは,カースト内部のこうした動きを,バラモン文化の象徴である聖典語にちなみ〈サンスクリット化Sanskritization〉と呼んだ。伝統社会が崩れはじめた近代のインドでは,この種の動きが中位・下位のカーストの間で活発化し,カースト規制が強化されるという逆行現象も生じている。…
【シュリーニバス】より
…インドの社会人類学者。マイソール,ボンベイ,オックスフォードの大学で学び,カルナータカ地方をフィールドとする村落社会構造,現代インド社会の特質と変動の調査と理論ですぐれた研究を発表し,カースト論やサンスクリット化(サンスクリタイゼーションSanskritization)論などを提起した。デリー大学などで教えたあとバンガロールにあるインド経営研究所研究員を務める。…
※「サンスクリット化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」