世界大百科事典(旧版)内のシカゴ構造の言及
【高層建築】より
…その中にあって,ジェニーWilliam Le Baron Jenney(1832‐1907)やホラバードWilliam Holabird(1854‐1923)らのシカゴ派と呼ばれる建築技術者らは,従来の煉瓦や石の壁によって建物を支える組積造によらない新しい構造形式による建築をシカゴの町に建て始めた。それは,当時建物の装飾や構造材に補助的に使われていた鋳鉄と,土木分野や工業製品に使われ始めた鋼を柱やはりに使用した,シカゴ構造と呼ばれる鉄骨構造の高層建築であった。これらの建築には,また,当時安全装置を備えて実用段階に入り始めていたエレベーターが設けられていたため,従来4~5階建てであったシカゴの町のスカイラインを一新する高さにまで達することができた。…
【超高層建築】より
…アメリカにおけるポストモダニズムと東南アジアの超高層建築ブーム)である。
[高層建築の誕生]
W.L.B.ジェニーやL.H.サリバンらの建築構造技術者や建築家らは,在来工法であった組積造の建築に代わり,当時開発されたばかりのベッセマー鋼と鋳鉄を柱やはりといった構造部材として採用した,〈シカゴ構造Chicago Construction〉と呼ばれる高層建築をシカゴの町に次々と建設していった。それらは当時実用段階に入り始めていた電動式エレベーターや水圧エレベーターを備えていたため,従来4~5階建てであったシカゴの町のスカイラインを一新した。…
※「シカゴ構造」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」