世界大百科事典(旧版)内のシカゴ窓の言及
【高層建築】より
…また外壁にはそれまでの組積造では不可能であった大きな窓を,当時開発され始めた大型板ガラスを用いて可能にした。左右に換気用の上げ下げ窓をもつこのシカゴ窓は,シカゴ構造とともに高層建築を可能にした技術を素直に表現した新しい形態であった。 しかし,1900年代に入り,アメリカにおける商業,経済の中心がニューヨークに移り始めると,シカゴ派は退潮し,シカゴで生まれた高層建築は,技術的発展を遂げるよりも当時の商業活動を表現する象徴としてその建築形態や階数のみを競い合う存在となっていった。…
【超高層建築】より
…それらは当時実用段階に入り始めていた電動式エレベーターや水圧エレベーターを備えていたため,従来4~5階建てであったシカゴの町のスカイラインを一新した。また組積造では不可能であった外壁への大きな開口部が鉄骨の骨組構造によって可能となり,十分な採光と通風の得られる〈シカゴ窓Chicago Window〉と呼ばれる大型ガラスを採用した窓は,その形態上の大きな特徴でもあった。そして鉄道の開通に伴う商業・経済活動の発展とともに,シカゴ建築は業務用賃貸ビルとして数多く建設された。…
※「シカゴ窓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」