世界大百科事典(旧版)内のシシドテの言及
【イノシシ(猪)】より
…しかし,実際には野猪の行動半径が大きく,においに敏感で警戒心が強いので捕獲は簡単ではなく,銃を持たぬ農民にとっては農作物の大敵としてきらわれた。その方法は,これを追い払うため臭気の強い油や古着,または腐肉などを耕地の周囲におくカガシ,耕地を木柵や土堤,石垣などで囲み野猪の侵入を防ぐシシドテ,シシガキ(鹿垣)が利用された。その築造は比較的新しく,近世に入ってからと考えられるが,大きいものは数十kmに及ぶ長さをもつ。…
【猪垣∥鹿垣】より
…その代り川筋谷筋に沿って山から出てくるので,水門を設けて水路からの侵入を防ぐくふうが重要である。山ろくの村々ではシシボリ,シシドテなどとよぶ大規模な猪垣も作られた。これは山腹を掘りうがったり,谷側に土石をつみ上げた恒久的な空堀または防塁で,木柵や木を密生させたものもみられた。…
※「シシドテ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」