世界大百科事典(旧版)内のシンナー遊びの言及
【シンナー】より
…1947年にスウェーデンでシンナー吸入,1940~50年代に英米でガソリン吸入,1960~63年にアメリカでプラモデル用接着剤吸入(これをglue sniffingといった)が大流行した。日本では1960年代後半からシンナー蒸気吸入がいわゆる〈シンナー遊び〉として青少年の間に流行し,68年にはシンナー乱用によって補導された少年は2万人余,死者110人にのぼった。シンナー遊びは中毒による各種症状や死者の続発また中毒によってひき起こされる暴力行為等が深刻であるのはもちろんだが,シンナーを入手するための盗み,恐喝,暴行なども相次ぎ,重大な社会問題となった。…
【有機溶剤中毒】より
…歴史的には,第2次大戦前ではビスコースレーヨン工場での二硫化炭素中毒(強い精神障害),戦後1950年代のサンダル製造業でのベンゼン中毒(造血障害.死亡例が多く出た),60年代のベンゼン代用溶剤として導入されたn‐ヘキサンによる末梢神経障害(とくに下肢の筋肉萎縮,歩行困難)が有名である。一般人の間ではシンナー遊びによる中毒があり,これらの重症例では脳実質の変性による人格障害も加わってくる。【山田 信也】。…
※「シンナー遊び」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」