世界大百科事典(旧版)内のジューン・メシスの言及
【バレンチノ】より
…雑多な仕事をしたあげくジゴロ的なダンサーとなり,非行青少年収容所暮しなどを経験したのち,ミュージカル・ショーの地方巡業に加わってニューヨークを脱出し,17年,ハリウッドにたどりつく。 もっぱらエキゾティックなダンサーや色事師などの端役を演じているうち,MGMの前身であるメトロの実力者であった女流脚本家ジューン・メシス(1892‐1927)の目にとまり,スペインの小説家ブラスコ・イバニエス原作,レックス・イングラム監督の《黙示録の四騎士》(1921)の主役に抜擢(ばつてき)され,〈神秘的な禁断のエロティシズム〉と〈抑制された情熱〉のシンボルとして女性の間で爆発的な人気を呼ぶ。イギリスの女流小説家イーディス・M.ハルの原作をジョージ・メルフォード監督が映画化した《シーク》(1921)で〈バレンチノ熱〉は頂点に達し,アラビアの首長を意味する〈シークsheik〉という英語の単語に〈女性にとって魅力的な男性〉〈色男〉〈女たらしlady‐killer〉という意味が加わったといわれる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」