ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スカラー演算子」の意味・わかりやすい解説 スカラー演算子スカラーえんざんしscalar operator ある方向の単位ベクトル e とナブラ演算子 ▽ とのスカラー積 e・▽ で与えられ,e 方向の方向微分を表わす微分演算子。 e 方向の方向余弦は e の直角成分 ex,ey,ez で与えられるから,e 方向のパラメータを s とすれば,e 方向の方向微分の演算子は d/ds=ex(∂/∂x)+ey(∂/∂y)+ez(∂/∂z)=e・▽ で表わされる。スカラー点関数 φ(x,y,z) に作用すると (e・▽)φ=ex(∂φ/∂x)+ey(∂φ/∂y)+ez(∂φ/∂z)=dφ/ds となり,φ の e 方向への方向微分係数を与える。また,ベクトル点関数 a(x,y,z) に作用すると (e・▽)a=(dax/ds)i+(day/ds)j+(daz/ds)k=da/ds となり,これは a の e 方向への方向微分係数である。ただし,ax ,ay ,az は a の直角成分,i ,j ,k は基本ベクトル (直角座標の各軸方向の単位ベクトル) である。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by