世界大百科事典(旧版)内のスタンコビッチ,K.の言及
【ユーゴスラビア】より
… 近代に入ると,リュブリャナの市民はユルチッチの悲劇《トゥゴメル》(1876)や《ベロニカ》(1886)に涙し,ツァンカルの社会劇《ヤコブ・ルーダ》(1900)や《ベタイノバの王》(1902)によって愛国心と正義心を培った。ベオグラードの劇場では,トルコ色豊かなセルビア南部を舞台にジプシーの歌姫が恋のたくらみを繰りひろげるスタンコビッチの《コシュタナ》(1902)が人気を博し,ヌシッチの《怪しい奴》(1888)や《大臣夫人》(1931)も,官僚主義や成上り者を皮肉って人々の溜飲を下げた。サラエボの人々はコチッチPetar Kočić(1877-1916)の《むじな裁判》(1904)を見ながら,オーストリアの官僚主義を心ゆくまで笑いとばした。…
※「スタンコビッチ,K.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」