世界大百科事典(旧版)内のセリクープ語の言及
【サモエード諸語】より
… また南方語群は(4)セリクープSel’kup語(オスチャーク・サモエードOstyak‐Samoyed語),(5)カマシKamassi語(サヤン・サモエードSayan‐Samoyed語)から成る。セリクープ語は,東はエニセイ川から西はオビ川の中流にわたるあたり,北はタス川,南はケット川に至る地域で話されていて,タス,ティム,ケットなどの方言に分かれ,4300人あまりが用いている(セリクープ族)。カマシ語はかつて南部シベリアのサヤン山脈付近でも話されていたが今は消滅している。…
【セリクープ族】より
…セリクープはかつてもっと南方のオビ川中流域に本拠地があったが,一部が17世紀に現住地へ移動したのち,本拠地のセリクープは著しくロシア化されてしまった。セリクープ語はウラル語族サモディ語派南方群を代表する唯一の現存語。文化的にはセリクープは北方群のサモエード諸族よりもむしろ,同じく内陸河川流域に住むハンティ族,ケート族のほうに近く,このためこれら3集団はかつてオスチャークと総称された。…
※「セリクープ語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」