世界大百科事典(旧版)内のセルティベロ族の言及
【ポルトガル】より
…このようにポルトガルの南部と北部では対照的な地理的・気候的条件に加えて,中世にレコンキスタ(国土回復戦争)が北から南に進んだという歴史的条件が重なって北部のミニフンディウム(零細土地所有制)と南部のラティフンディウム(大土地所有制)という土地所有形態の相違を生み,人々の生活様式も大きな違いをみせている。
【住民】
ポルトガル人は,セルティベロ(ケルト・イベリア)族を先住民とし,ローマ人,ゲルマン人,ムーア人(イスラム教徒)などの諸民族と混血を重ね,人種的にはスペイン人と変わるところはないが,俗ラテン語から分化したポルトガル語を話し,12世紀にカスティリャから分離して独立国家をつくった。南部と北部では大きな地域差がみられるが,それが地域的対立に発展することはなく,国民の90%以上がカトリックを信奉する言語的・宗教的に統一されたきわめて同質的な社会を形成している。…
※「セルティベロ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」