セント・ヘレナ文学(読み)せんとへれなぶんがく

世界大百科事典(旧版)内のセント・ヘレナ文学の言及

【ナポレオン伝説】より

…一方,皇帝権力にかげりの現れる1812年ころから,ブルボン王党派,文学者シャトーブリアン,スタール夫人ら,国外ではベートーベン,ゴヤらの芸術家などは,皇帝の独裁に反感を抱き,〈反ナポレオン伝説〉というべきものをつくりあげ,〈コルシカの食人鬼〉というのがその標語であった。しかし本来のナポレオン伝説は,民間伝説と〈セント・ヘレナ文学littérature hélénien〉の培うものである。皇帝の没落後,王政復古下の困窮に民衆は戦争の犠牲を忘れて帝政期の経済繁栄や国民的栄光を回想し,それが石版画やベランジェなどのシャンソンに表現され,民間伝説として,とくにナポレオンを保護者とみる農村に流布していった。…

※「セント・ヘレナ文学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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