世界大百科事典(旧版)内のそば切りの言及
【ソバ(蕎麦)】より
…文献では《続日本紀》の養老6年(722)7月19日の詔が最も古く,奈良時代に救荒作物として栽培されていたことがわかる。現在はそばといえば,細長い線状のそば切りを指すが,そば切りが考案されるまでの食べ方は,脱穀したソバの実(そば米)を雑穀類と混ぜて食べる粒食や,そばがき,そば餅などの粉食が行われた。そば切りの登場時期は明らかでないが,近江多賀大社の社僧であった慈性(じしよう)の《慈性日記》慶長19年(1614)2月3日のくだりには,江戸の常明寺でそば切りのちそうにあずかったことが記されており,格別珍しがっていないようすからみると,慶長年間(1596‐1615)には普及していたとも考えられる。…
※「そば切り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」