世界大百科事典(旧版)内のソルベー研究所の言及
【ソルベー】より
…アンモニアソーダ法の確立はそれまでのソーダ製造法であるルブラン法を駆逐し,90年ころまでにヨーロッパ各国に広まった。企業家としての成功に基づき,化学,物理,および社会学に関するソルベー研究所を設立したが,この研究所の開催する〈ソルベー会議〉には,世界各国から著名な科学者が参加し,物理,化学を中心とする基礎科学の発展に大きな役割を果たしてきた。また,彼は社会改良家・社会学者としても知られ,この分野での多くの著書がある。…
【労働科学】より
…重化学工業や機械工業の進展,とくに第1次大戦中の無理な労働のもとで労働者の過労や疾病,労働災害が続発したこともあって,その防止と人間労働を合理的なものにするための組織的な科学的研究の必要が生じ,第1次大戦前後にかけ,欧米の大学,政府機関内に,あるいは単独の研究所として,そのための機関が相次いで発足をみた。1904年ベルギーに社会問題研究のためソルベー研究所ができ,社会問題や労働問題の生理・心理学的研究と社会・経済学的研究が着手され,そこの研究員ヨーテーキョーJasefa Ioteykoの著《労働と労働組織の科学》(1917)が世に出た。今日,日本で使われている労働科学の語はこの著書名中のscience du travailの訳語として,暉峻義等(てるおかぎとう)によって最初に付けられた。…
※「ソルベー研究所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」