五月晴(読み)さつきばれ

精選版 日本国語大辞典 「五月晴」の意味・読み・例文・類語

さつき‐ばれ【五月晴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 五月雨(さみだれ)の晴れ間。つゆばれ。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「蝉はただ五月晴に聞そめたるほどがよきなり」(出典:俳諧・鶉衣(1727‐79)前)
  3. 五月のさわやかに晴れわたった空。さつきぞら。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「五月晴(サツキバレ)の風に九十九里の浜はけむる」(出典智恵子抄(1941)〈高村光太郎〉風にのる智恵子)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五月晴」の意味・わかりやすい解説

五月晴れ
さつきばれ

新暦の 4月後半から 5月の,梅雨前に日本列島が大きな移動性高気圧に覆われたときの晴天。発現期間は短い。もともとは旧暦 5月が梅雨にあたることから,梅雨の晴れ間の意味で,梅雨晴れ(つゆばれ)とも呼ばれたが,近年は,一般に新暦 5月の晴天をいう。

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とっさの日本語便利帳 「五月晴」の解説

五月晴れ

五月のすがすがしい晴れ。もとは旧暦五月の梅雨の晴れ間を指した。

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世界大百科事典(旧版)内の五月晴の言及

【日本列島】より

…これは,移動性の高気圧や低気圧が交互に日本付近を50km/hぐらいで東進するからで,移動性高気圧型は春,秋を代表する気圧配置でもある。移動性高気圧が日本を覆うと,日中は暖かく晴れ上がり,五月晴れ,秋晴れなどと呼ばれる好天となる。しかし,夜から朝にかけては放射冷却による冷え込みが強く,晩霜や初霜の被害の起こることがある。…

※「五月晴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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