世界大百科事典(旧版)内の《たきつけ草》の言及
【好色文学】より
…すなわち俳諧では山崎宗鑑の《犬筑波(いぬつくば)集》あたりに滑稽と好色の豪快な混合を見るべく,近世初期の《きのふはけふのものがたり》《醒睡笑(せいすいしよう)》などには,どこの国にもある小話風のユーモラスな好色性を見うる。やや長い作品としては延宝の版行になる《たきつけ草》《もえくゐ》《けしずみ》の3巻が色道の粋を説き,狭斜の教科書的な存在として,狭義の好色本の初めをなす。しかし描写はかならずしも猥雑ではない。…
※「《たきつけ草》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」