世界大百科事典(旧版)内のターウィールの言及
【ジャービル・ブン・ハイヤーン】より
…バルマク家の没落とともに宮廷の寵を失ったが,マームーンの時まで活躍した。彼の錬金術は,物質変換の操作によって世界霊魂の自己還帰を行うというヘルメス的錬金術の正統を行くもので,外に現れたものによって内に秘められたものをあらわにするというシーア派的な〈比喩的解釈〉(ターウィールta’wīl)の方法によっている。その錬金術の根本概念は〈平衡mīzān〉の概念であり,これによって〈諸本性ṭabī‘āt〉の間の正しい調和をうちたてようとするものである。…
※「ターウィール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」