世界大百科事典(旧版)内の《ダマスクス史》の言及
【イブン・アサーキル】より
…一度ダマスクスに戻り,1134年から再び東方諸国を巡って膨大な伝承(ハディース)を収集したが,41年にダマスクスへ帰還してからは,ヌール・アッディーンの庇護を得てスンナ派教義の広布に努めた。主著は10巻80冊からなる《ダマスクス史》。【佐藤 次高】。…
【ダマスクス】より
… ザンギー朝からマムルーク朝へかけてのダマスクスは,文化活動の面ではカイロに劣らぬほどの重要な役割を演じた。ウラマーの名家に生まれたイブン・アサーキルは,ヌール・アッディーンの庇護を得て大著《ダマスクス史》を完成し,神秘家イブン・アルアラビーは晩年の約20年をこの町に過ごして《メッカ啓示》その他を著した。11世紀以後,神秘主義思想の流行につれて修道場(ハーンカー,ザーウィヤ)の数はしだいに増大し,マムルーク朝時代のダマスクスには78(うち二つは女性用)の修道場があったと伝えられる。…
※「《ダマスクス史》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」