ツェツェス,I.(読み)つぇつぇす

世界大百科事典(旧版)内のツェツェス,I.の言及

【ビザンティン文学】より

…その他コンスタンティノス7世は,古代およびビザンティン時代の文学の抜粋,編纂の百科全書的事業と並んで,ビザンティン宮廷の有職故実や,史書の編纂をも主宰した。
[フィロロギー]
 ギリシア古典の維持と奨励のため,文法(マヌエル・モスコプロスの《文法問答》,トマス・マギステルの《アッティカ語名詞・動詞撰》),正書法(ヨハネス・ハラクス,テオグノストス),辞書(フォティオスや,いわゆるスイダスないしスダ)などのほか,古典の校訂と注釈(ヨハネス・ツェツェス,テッサロニキのエウスタティオスのホメロスに対するもの,プラヌデスのヘシオドス,エウリピデス,ソフォクレス,アリストファネスに対するもの)並びに抜粋(フォティオスの《千書》や,10世紀末コンスタンティノープルで編纂された,前1世紀からビザンティン時代に及ぶギリシア・エピグラム集《パラティナ詞華集》)などがある。
[文学]
 韻文,散文での(ただし両者の境界は必ずしもそれとして意識されなかった)いわゆる文学作品としては,まず叙事詩として,神話に取材したノンノスNonnos(5世紀)の《ディオニュソス譚》,ヨハネス・ツェツェスIōannēs Tzetzēs(1110以降‐80以降)の《アンテホメリカ・ホメリカ・ポストホメリカ》,史実に取材したゲオルギオス・ピシデスGeōrgios Pisidēs(?‐631か634)のヘラクレイオス帝賛歌や,コンスタンティノス・マナセスKōnstantinos Manassēs(1130ころ‐87)の韻文年代記などがある。…

※「ツェツェス,I.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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