世界大百科事典(旧版)内のティラーズの言及
【イスラム美術】より
…ファーティマ朝(909‐1171)には,ごく薄い麻の平織地に絹の綴織で鳥獣文や植物文,文字などを横帯状に表した織物が織られた。綴織や刺繡で表した聖句や祝福の言葉,カリフや注文主の名前,年号などの銘文は〈ティラーズṭirāz〉と呼ばれたが,ティラーズは銘文帯のある衣服,さらにそれらを独占的に製作する宮廷直営の工房をも意味した。各地にあったティラーズ工房は高級な織物製作の中心となった。…
※「ティラーズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」