世界大百科事典(旧版)内のティルタッカデーバルの言及
【インド文学】より
…このころアーリヤ文化の南インドへの浸透は頂点に達し,サンスクリットの叙事詩やプラーナ文献をモデルとした作品が数多く作られた。現存する作品のうち主要なものとして,ジャイナ教の叙事詩《シーバハ・シンダーマニ》(10世紀前半,ティルタッカデーバルTiruttakkadēvar作),シバ派の聖人の伝記を集めた《ペリヤ・プラーナム》(12世紀前半,シェーキラールCēkkirār作),そして,タミル叙事詩の最高傑作《ラーマの降臨》(12世紀後半?,カンバン作)がある。《ラーマの降臨》は,サンスクリットの叙事詩《ラーマーヤナ》に素材を借りているとはいえ,サンガム以来の豊かなタミル文学の土壌に根を下ろした新しい生き生きした作品となっている。…
※「ティルタッカデーバル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」