化学辞典 第2版 の解説
テトラヒドロキソジオキソオスミウム(Ⅵ)酸塩
テトラヒドロキソジオキソオスミウムサンエン
tetrahydroxydioxoosmate(Ⅵ)
オスミウムのオキソ酸塩では,普通の OsⅥのもので,以前はMⅠ2[OsⅥ O4]・2H2Oとされていたが,実際にはMⅠ2[OsⅥ O2(OH)4]である.Os金属とKOH,KNO3をまぜて溶融するとK塩を生成する.同様にNa塩も得られる.これらから,複分解法で,重金属塩なども得られる.K[OsO2(OH)4]は正方晶系結晶で,正八面体型六配位の [OsO2(OH)4]2- を含む.2個のO原子がトランス位に,4個のOHが赤道面に位置する.Os-O約1.77 Å.Os-OH約2.03 Å.[CAS 88993-76-4]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報