世界大百科事典(旧版)内のトゥールーズ,É.の言及
【天才】より
…こうした動きは19世紀の末から20世紀の初めにかけて実証的な天才研究をつぎつぎに生み出す機縁ともなった。たとえばフランスの精神科医トゥールーズÉ.Toulouseは,当時人気の高かったÉ.ゾラを〈生きている天才〉に見立てて分析しようと企てた。これに応じたゾラはまる1年のあいだ毎日2時間ずつトゥールーズとその20人の助手たちの実験台になって,あらゆる検査をうけたが,ロンブローゾの述べるような病的兆候はなく,ただ強迫観念がわずかに認められただけだったという。…
※「トゥールーズ,É.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」