世界大百科事典(旧版)内のトルケマダ,T.deの言及
【異端審問】より
…国内の改宗ユダヤ人にたいする審問機関として,1478年,教皇シクストゥス4世Sixtus IVによって承認されたものであり,カトリック両王は絶対主義国家の統治機関の一環として強化し,審問制におけるスペインの独立すらも要求した。〈大審問官〉と称されるトルケマダTomás de Torquemádaは,その過酷さにおいて伝説的な悪名を負っているが,彼のもとでスペイン異端審問制は,類例のない強大な権力を与えられ,新大陸植民地を含む大領土において,カトリック信仰擁護のイデオロギー機関となった。スペインにおいて,最終的にこの制度が廃止されるのは19世紀初頭である。…
【焚刑】より
…異端を焼き,灰を捨てるのは,もともと同信者に遺物,記念品を残さないためでもあった。異端迫害で著名な〈全スペイン異端審問中央本部〉の初代長官トマス・デ・トルケマダは,在職18年間に約8000人を焚刑に処したと伝える。また魔女狩りの全盛期の1580年代,ドイツのトリールでは約7000人が焼かれ,二つの村が全滅するという悲惨な状況が現出した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」