《トロイア滅亡史》(読み)とろいあめつぼうし

世界大百科事典(旧版)内の《トロイア滅亡史》の言及

【トロイア戦争記】より

…原著からラテン訳成立に至るまでのこうした経緯は,従来まったくの虚構として顧みられることがなかったが,19世紀末,本書の一部を記したギリシア語のパピルス断片(3世紀前半)が発見されるに及んで,ディクテュス原作者説は論外にせよ,少なくとも本書のギリシア語原本が2~3世紀ころに書かれたことは確実視されるにいたっている。このほか,《トロイア戦争記》よりは少し後の作品で,これまたラテン訳で伝わる同種の偽書に,フリュギア人ダレスDarēs作と称せられる《トロイア滅亡史De excidio Troiae historia》があり,いずれも文学的価値こそ乏しいものの,10年にわたるトロイア戦争の一部始終を委細をつくして語っているところから,1160年ころ,フランスの詩人ブノア・ド・サント・モールの《トロイ物語》に利用されたのを皮切りに,両書はトロイア伝説に筆を染めた中世ヨーロッパの文学者たちにきわめて大きな影響を及ぼした。トロイア戦争【水谷 智洋】。…

※「《トロイア滅亡史》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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