世界大百科事典(旧版)内のトワメの言及
【すし(鮓∥鮨)】より
…まさに魚の漬物なのであるが,こうした食品が東南アジアに分布することを日本人が知るようになったのは1915年のことだった。その年刊行された《台湾蛮族志》によって,台湾の北方山地民の間で,川魚,あるいはブタ,イノシシ,シカなどの肉をアワや米の飯に漬けこんで,トワメなる保存食品をつくっていることが紹介されたためである。以来しだいに調査が進み,近年ではヒマラヤ山麓地方からタイ,ラオス,カンボジアの山地民,ボルネオの焼畑耕作民その他のなかに,こうした馴れずしをつくる文化のあることが報告され,馴れずしが東南アジアの山地民の中で川魚の貯蔵法として発祥し,それが稲作にともなって日本へ流入したものとも考えられている。…
※「トワメ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」